相続不動産

JOURNAL

相続ジャーナル

お客様のお役に立つ情報を随時配信しています

50坪の家の解体費用はいくらかかる?相場や内訳、安く抑える方法も解説

2026.03.20

家の解体費用は高額になりやすく、50坪となると費用負担はさらに大きくなります。「実家を相続したけれど住む人がいない」「古くなったから建て替えたい」というときに解体は有効な手段ですが、費用が気になって躊躇している人もいるでしょう。

そこで本記事では、50坪の解体費用の目安をはじめ、工事費用の内訳や高くなる要因、解体費用を安くする方法までわかりやすく解説します。

【構造別】50坪の家の解体費用相場

建物本体の解体費用は、延床面積に加えて構造で大きく変わります。一般的には、木造<鉄骨造<RC(鉄筋コンクリート)造の順に解体の手間が増えるため、坪単価も総額も高くなりやすい傾向にあります。50坪の解体費用の目安は下表の通りです。

構造 坪単価の目安 50坪の解体費用相場(目安)
木造 3万~5万円 150万~250万円
鉄骨造 4万~7万円 200万~350万円
RC造 5万~8万円 250万~400万円

実際の解体費用は、立地(道路幅・重機搬入)、撤去物(塀・庭木・残置物)、地中埋設物、アスベスト対応の有無などで上下します。解体費用の内訳や、費用が高くなる要因は、この後の章で詳しく紹介します。

50坪の家の解体工事費用の内訳

家の解体費用は本体工事だけでなく、付帯物の撤去、廃材処分、仮設、整地、諸経費など複数の項目で構成されます。主な内訳を見ていきましょう。

解体(本体)工事費用

解体(本体)工事費用は、建物そのものを取り壊すための中心となる費用で、総額の3~4割を占めることが多い項目です。

内訳の大半は作業員の人件費と重機費用で、一般的に「内部解体(内装材・造作の撤去など)」「外部解体(重機で躯体を解体)」「基礎撤去」が含まれます。

工期が延びるほど作業員の日当や重機レンタル料が増えやすく、前面道路が狭く重機が入れない立地や、悪天候で作業効率が落ちるケースでは金額が上がりがちです。

また、業者が重機を自社保有しているかどうかでも費用に差が出るため、見積もりでは工期と重機費の条件を確認しておきましょう。

付帯工事費用

付帯工事費用は、敷地内の外構や設備、残置物など、建物以外を撤去する際にかかる費用です。50坪規模では撤去対象が多くなりやすく、量・状態・撤去範囲で金額が変わるため、見積もり前に対象物を整理し、現地調査で漏れなく確認することが重要です。

具体的には、以下のようなものの撤去・解体時に発生します。

<例>

  • ・ブロック塀
  • ・フェンス
  • ・門扉
  • ・カーポート
  • ・ガレージ
  • ・庭木
  • ・物置
  • ・井戸など
  •  

廃棄物(廃材)処分費用

廃棄物(廃材)処分費用は、解体で発生した廃材を分別し、運搬して適正に処理するための費用です。対象は建物の資材だけでなく、撤去した外構や残置物も含まれます。

廃棄物は、木くず・金属・コンクリートがらなど種類が多く、建設リサイクル法に基づいて分別解体・再資源化を行う必要があります。排出量や品目、搬出条件、処分先によって見積もりに差が出やすいため、見積もり時は処分方法や内訳が明記されているかも確認しましょう。

仮設工事費用

仮設工事費用は、解体の安全性の確保や、近隣への影響を抑えるために現場を整える事前準備にかかる費用です。足場の設置や、養生(防じん・防音・落下防止)を行い、粉じんの飛散や騒音、資材の落下によるトラブルを防ぎます。

敷地が広いほど設置物が増えやすく、地盤や道路状況によっては敷き鉄板や仮設設備が必要になる場合も。見積もりでは、どの仮設設備を設ける前提か確認しておくことが大切です。

アスベストの調査・除去費用

アスベストの調査・除去費用は、解体前にアスベスト(石綿)の有無を確認する事前調査と、見つかった場合の除去作業に分かれます。調査費用の目安は5万~10万円程度です。

除去費用はアスベストの使用面積により大きく変わりますが、おおむね2万~8.5万円/平方メートルが目安とされます。例えば、50坪(約165平方メートル)で2/3(約110平方メートル)に使用されていると、約220万~935万円かかる計算です。

アスベストの使用が工事後に判明すると工期延長や追加費用になりやすいため、事前に確認しておくと良いでしょう。

整地費用

整地費用は、解体後の土地の凸凹をならし、廃材片や根などを確認しながら地面を整えるための費用です。仕上げ方は用途で変わり、活用が未定なら最低限の粗仕上げを、売却や駐車場など目的がある場合は砕石・舗装まで行うこともあります。

費用の目安は以下の通りです。

整地の種類 単価目安(平方メートルあたり) 50坪の費用目安
粗仕上げ 300~600円 約4.95万~9.9万円
砕石舗装 2,000~7,000円 約33万~115.5万円
アスファルト舗装 3,500~6,000円 約57.8万~99万円

 

諸経費

諸経費は、解体作業そのもの以外に必要な手続きや、現場運営にかかる費用です。例えば、各種届出や道路使用などの申請手配、書類作成、現場管理、重機や車両の駐車・借地、近隣あいさつの対応などが該当します。

なお、諸経費に含まれる項目は業者によって扱いが異なるため、見積書に「諸経費一式」とだけ書かれている場合は、内訳と範囲を確認した上で比較しましょう。

50坪の家の解体費用が高くなる要因

50坪の家は規模が大きい分、条件次第で解体費用が跳ね上がることがあります。残置物の多さ、立地の悪さ、地中埋設物の発見など、増額につながりやすい要因を先に把握し、想定外の追加請求を防ぎましょう。

残置物が多い

残置物とは、解体する家の中に残った家具・家電・日用品などの不用品のこと。残置物が多いと、建物の廃材とは別に分別・搬出・処分する手間が増え、廃棄物の量も膨らむため解体費用が上がりやすくなります。

特に、相続直後は荷物の整理が追いつかず、生活用品が残ったまま解体を進めてしまうケースが多い点に注意が必要です。

立地条件が悪い

解体費用は建物の規模だけでなく、立地条件でも増減します。「前面道路が狭い」「住宅が密集している」「間口が小さい」などが原因で、重機やトラックが敷地へ乗り入れにくいと、手作業が増えて工期が延び、人件費が上がりがちです。

また、工事車両を敷地内に停められない場合は、近隣の月極駐車場やコインパーキングを確保する必要があり、駐車場代が費用に上乗せされる場合もあります。

地中埋設物が出てきた

家の解体を進めて地面を掘り起こした際、過去の基礎やコンクリート塊、浄化槽、井戸、配管などの地中埋設物が見つかることがあります。

これらは事前調査では把握できないことが多いため、見積もりに含まれていないケースがほとんどです。工事中に地中埋設物が発見されると撤去作業が追加になり、費用が上がってしまいます。

また、埋設物を残すと新築の基礎工事の妨げになったり、売却時に撤去を求められてトラブルにつながったりすることも。発見時は工事責任者の報告を受け、土地の利用予定(建て替え・売却など)に合わせて対応を判断しましょう。

50坪の家の解体費用を安くする方法

同じ50坪の家でも、解体工事前の準備や依頼の仕方で総額は変えられます。残置物の整理、相見積もり、手続きの工夫、補助制度の確認など、実践しやすい節約ポイントを紹介します。

残置物を自分で処理しておく

残置物を解体業者に任せると、搬出・分別・処分の手間が増え、その分が追加費用につながります。解体費用を抑えたいなら、家具・家電・日用品などの残置物を工事前にできるだけ片付けておきましょう。

また、相続した家は荷物が多く、片付けが後回しになりがちなので、早めに整理を始めるのがポイントです。可燃・不燃・資源ごみは自治体回収、粗大ごみは申込み回収や持ち込みを活用し、使える物は買い取りやフリマで手放すと負担を減らせます。

相見積もりをとって費用を比較する

解体費用を抑えたい場合は、1社だけで決めずに2~3社へ見積もりを依頼し、条件を揃えて比較するのがおすすめです。

同じ50坪でも、業者の利益設定や拠点からの距離、重機の保有状況、繁忙期かどうかで金額は変わります。複数社を比較すると相場感がつかめ、交渉もしやすくなるでしょう。

なお「一式」表記が多い見積書や、極端に安い提示には注意が必要です。作業範囲と追加費用の条件が明確か、実績や対応も含めて判断しましょう。

建物滅失登記を自分で行う

家を解体したら、建物がなくなったことを法務局に申請する「建物滅失登記」が必要です。建物滅失登記は解体後1か月以内に行うのが原則で、遅れると過料の対象になる可能性もあります。

手続きは土地家屋調査士に依頼するのが一般的ですが、自分でも申請は可能です。土地家屋調査士への依頼料は5万円前後なのに対し、自分で申請すれば数千円ほどで済みます。

補助金・助成金を利用する

解体費用を抑える方法として、補助金・助成金制度を利用するのも一案です。自治体によっては、老朽化した空き家や危険性の高い建物などを対象に、解体費用の一部を支援する制度を設けています。

制度によっては、建物本体だけでなく外構の撤去や、アスベスト関連の工事が対象になる場合も。注意点は、申請して交付決定を受けてから着工するのが原則で、事後申請は認められないケースが多いことです。

さらに受付期間や予算上限があるため、解体を検討し始めた段階で自治体の窓口や公式サイトで条件・手順を確認し、早めに準備しておきましょう。

50坪の家の解体費用は構造によって異なる!売却も一つの方法

50坪の家の解体費用は構造に加え、付帯工事や廃材処分、仮設、整地、アスベスト対応などで大きく変動します。残置物の量や立地条件、地中埋設物の有無は増額要因になりやすいため、注意が必要です。

費用を抑えるには、片付けの前倒しと相見積もりが基本です。条件を明確にした上で、建物滅失登記や自治体の補助制度も確認し、まずは見積もり依頼から動き出しましょう。

また、「実家を相続したけれど、どうしたら良いか分からない」「解体費用を捻出できない」といった悩みを抱えている場合は、家の売却も一案です。

住栄都市サービスの「相続不動産」は、不動産のプロと相続特化の提携士業(弁護士・税理士・行政書士)が、お客様の不動産に関する相談に無料で対応します。まずはお気軽にお問い合わせください。

監修

佐々木総合法律事務所/弁護士

佐々木 秀一

弁護士

1973年法政大学法学部法律学科卒業後、1977年に司法試験合格。1980年に最高裁判所司法研修所を終了後、弁護士登録をする。不動産取引法等の契約法や、交通事故等の損害賠償法を中心に活動。「契約書式実務全書」を始めとする、著書も多数出版。現在は「ステップ バイ ステップ」のポリシーのもと、依頼案件を誠実に対応し、依頼者の利益を守っている。

TOP