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相続の税金対策は不動産評価が決め手|知らないと損する節税の基礎知識

2025.12.26

相続税対策とは、不動産の評価額を正しく見直し、適用できる控除や特例を最大限活用することで課税額を大きく減らす方法です。

相続税は知識の有無で負担が大きく変わり、特に不動産は個別事情により評価額が上下しやすいため、正確な判断が欠かせません。

本記事では、初めて相続税対策を考える方へ向けて、相続税の基本的な仕組みから、生前・相続後にできる税金対策、不動産評価の重要性までを順序立てて解説します。

相続の税金対策は不動産評価が決め手|知らないと損する節税の基礎知識

相続税対策を始める前に、まずは「相続税がどのように計算されるのか」「どんな財産が対象になるのか」を理解しておく必要があります。

ここでは相続税の仕組みと、不動産が相続税に及ぼす影響について整理します。

相続税対策の基本的な考え方

相続税対策とは、主に次の4つを組み合わせて課税額を抑える取り組みです。

  • 不動産の評価を正しく下げることで税額を減らす対策
  • 使える制度を漏れなく使い、課税対象を減らす対策
  • 相続が始まる前に“揉めない仕組み”を作る対策
  • 税金を払う現金を確保しておく対策

特に不動産は「評価額を適正に引き下げる」ことで大きな節税効果があり、最も優先的に確認すべきポイントです。

相続税とは

相続税とは、亡くなった方から引き継いだ財産の総額が一定額(基礎控除額)を超えた場合に、その価値に応じて課される税金です。

不動産が含まれていると評価額が高くなりやすく、その結果として相続税が発生しやすくなる点に注意が必要です。

相続税はいくらから発生する?基礎控除の計算方法

相続税の有無を判断する基準は「基礎控除額」です。

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数の計算式で求めます。

たとえば、法定相続人が2人なら「3,000万円+600万円×2人=4,200万円」が基礎控除額です。

財産総額がこの金額を超える場合、相続税申告が必要です。

相続税の対象になる財産とは

相続税の対象となる主な財産は次のとおりです。

  • 土地・建物
  • 預貯金
  • 株式や投資信託
  • 生命保険金(一定額まで非課税枠あり)
  • 自動車
  • 貴金属・骨董品
  • 借入金(相続財産から控除可)

これらの財産を合計した評価額が基礎控除額を超えると、相続税の申告が必要になります。

不動産があると相続税が高くなりやすい理由

不動産は評価の基準が複雑で、土地の形状や接道状況、周辺環境、建物の状態など、多くの要素によって評価額が大きく変わります。

評価額が高く算定されると相続税が増える可能性があるため、適切な評価を行うことが非常に重要です。

正確な評価を行うためには、不動産の扱いに精通した専門家への相談が効果的でしょう。

相続前にできる代表的な税金対策4つ

相続税の負担を抑えるためには、生前の段階でできる対策がいくつかあります。

相続が始まってからでは対処できる範囲が限られてしまいますが、生前の段階であれば選択肢が広く、ゆとりを持って準備できます。

ここでは、早めに知っておきたい代表的な対策4つをご紹介します。

生前贈与で財産を分けておく

暦年贈与の非課税枠(年間110万円)を利用し、少しずつ財産を移転する対策です。

また、不動産自体を贈与する場合は、状況によって評価額が下がるケースもあります。

  • 老朽化が進んでいる
  • 賃貸物件で収益性が低い
  • 使われていない土地で評価額が低い

ただし、贈与税との比較検討や、名義変更後の固定資産税負担も含めて計画的に行う必要があります。

生命保険を利用して非課税枠を活かす

生命保険には、500万円×法定相続人の非課税枠があります。

不動産中心の相続では現金が不足しやすく、納税資金としても大きく役立ちます。

  • 現金で受け取れる
  • 遺産分割の調整に使いやすい
  • 納税資金を確保しやすい

「不動産はあるが現金がない」という相続では有効な選択肢です。

不動産を整理・見直して将来の税負担を抑える

不動産は相続税額に大きく影響するため、生前のうちに状況を把握しておくことが大切です。

  • 使っていない土地・建物の売却
  • 老朽化した建物の解体
  • 収益性が低い不動産の整理
  • 土地利用の見直し

相続開始後は10か月という短い期限の中で判断が求められるため、生前の準備が余裕を生みます。

養子縁組で基礎控除額を増やす

養子縁組により法定相続人が増えると、基礎控除額が大きくなります。

ただし、実子がいる場合は認められる養子の人数に制限があり、慎重な判断が必要です。

相続後でも間に合う不動産の税金対策4つ

ここでは、相続開始後でも取り組める不動産の税金対策をわかりやすく整理します。

小規模宅地等の特例で土地の評価を下げる

小規模宅地等の特例は、条件を満たすと最大80%の評価減ができる有効な制度です。

確認すべき主な条件は次のとおりです。

  • 誰が居住していたか
  • 相続後も居住を継続するか
  • 他に持ち家があるか
  • 事業用として使用していたか

適用できるかどうかで税額が大幅に変わるため、必ず確認したい特例といえるでしょう。

適用漏れや誤った判断を避けるためにも、不動産相続に詳しい専門家へ相談することをおすすめします。

不動産の評価を見直して税額を適正化する

不動産の評価を見直すことで、相続税額を適正な水準へ調整できる場合があります。

評価が下がる可能性がある主な例は以下のとおりです。

  • 旗竿地や間口が狭い土地
  • 道路と高低差がある土地
  • 建築制限が強い土地
  • 老朽化が激しい建物がある土地

実際の状況を正しく把握することで、過大な評価を避けて適正な税額へ近づけることができます。

専門家による確認を取り入れると、評価の見落としを防ぎやすくなります。

相続不動産を売却して納税資金を準備する

不動産中心の相続では、「資産はあるが現金がない」という状況がよくあります。

売却で納税資金を確保する選択肢は有効ですが、次を確認して進める必要があります。

  • 市場価格の把握
  • 売却までの期間
  • 譲渡所得税の有無
  • 小規模宅地等の特例に影響しないか

早めの判断が、相続税の納税期限(10か月)に間に合わせるポイントです。

各種特例を確認して使える制度を見つける

相続後でも使える特例には以下があります。

  • 配偶者の税額軽減(1億6,000万円または法定相続分まで非課税)
  • 未成年者控除・障害者控除
  • 延納・物納制度

特に「配偶者控除」は非常に大きな効果があるため、必ず確認すべき制度です。

税金対策は不動産相続に強い専門家に相談すべき理由

ここでは、不動産に強い専門家へ相談するメリットを、わかりやすくお伝えします。

不動産評価を誤ると相続税額が大きく変わるため確認が必要になる

不動産の評価額は相続税額の大部分を占めるため、正確な評価が欠かせません。

評価方法の違いで、数百万円から数千万円の差が出ることも珍しくありません。

実際に多い例をご紹介します。

  • 高低差や形状の調整が未反映
  • セットバックが必要な土地を通常評価
  • 法規制を見落としたままの評価

専門家による確認は、こうした誤りを防ぐ重要なポイントです。

不動産に詳しい税理士・専門家なら評価の見落としを防ぎやすい

経験豊富な専門家は、不動産特有の評価減要素に気づきやすく、次のような調査を行います。

  • 路線価と実態のズレの確認
  • 高低差・形状の調整
  • 建築制限や法規制の反映
  • 小規模宅地等の特例の適用判定

机上の判断だけでは見落としやすいポイントも、現地調査を通じて把握することで適正な評価につながります。

専門家による確認は、過大な税負担を防ぐための重要なステップです。

住栄都市サービスなら不動産と相続を一括で相談できる

住栄都市サービスは、不動産と相続の両分野に精通した専門家が在籍し、評価の見直しから売却、活用方法まで一括で相談できる体制を備えています。

不動産の特性を踏まえた判断や、相続に関する各種制度の活用についても丁寧にサポートします。

複雑な手続きが多い不動産相続において、不動産と相続の両方をまとめて相談できる点が大きな強みです。

状況に合わせた最適な提案を受けながら、安心して手続きを進められる環境が整っています。

まとめ

不動産を含む相続では、評価方法一つで相続税額が大きく変わるため、早めの準備と正確な評価が欠かせません。

複雑な判断が求められる場面では、不動産と相続に精通した専門家へ相談することで、状況に合った最適な方法を選びやすくなり、家族の負担軽減につながります。

「評価が適正か心配」「相続税がどのくらいか知りたい」などのお悩みがあれば、住栄都市サービスまでお気軽にご相談ください。

現状を整理し、改善のポイントを具体的にお伝えします。

監修

佐々木総合法律事務所/弁護士

佐々木 秀一

弁護士

1973年法政大学法学部法律学科卒業後、1977年に司法試験合格。1980年に最高裁判所司法研修所を終了後、弁護士登録をする。不動産取引法等の契約法や、交通事故等の損害賠償法を中心に活動。「契約書式実務全書」を始めとする、著書も多数出版。現在は「ステップ バイ ステップ」のポリシーのもと、依頼案件を誠実に対応し、依頼者の利益を守っている。

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