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空き家はどう活用する?放置のリスクや7つの活用事例、注意点を解説

2025.10.27

相続で空き家を受け継いだとき、「住む予定がなく、どう活用すればいいの?」と悩む方は多いのではないでしょうか。空き家は売却する以外にもいくつもの活用法があり、工夫次第で新しい価値を生み出すことも可能です。

本記事では空き家を放置するリスクから活用のメリット・デメリット、活用事例まで紹介しています。注意点や補助金についても触れているので、参考にしてみてくださいね。

空き家を相続した!放置するとどうなる?

相続した空き家を放置すると、倒壊や景観悪化によって近隣に迷惑がかかったり、犯罪の温床になったりすることがあります。また固定資産税が上がってしまうケースもあり、注意が必要です。ここでは、空き家放置に伴うリスクを4つ解説します。

リスク1.老朽化による倒壊

空き家を放置すると、建物が傷んで倒壊につながる危険があります。人が住んでいない家は空気がこもりやすく、湿気や雨風の影響を受けやすくなります。そのため壁や床が腐ったり、ひび割れや歪みが生じたりして、家全体の強度が弱まってしまうのです。

特に古い建物は少しの地震や台風でも壊れる恐れがあるため、早めに活用や管理方法を考えることが大切です。

リスク2.景観悪化による近隣トラブル

空き家を放置すると、景観が悪くなり近隣住民とのトラブルにつながりかねません。人の手入れがなくなると雑草が伸び放題になったり、害虫や害獣が集まりやすくなったりします。

また見栄えが悪くなるだけでなく、伸びた木の枝が歩道に侵入し歩行の妨げになる可能性も。不法投棄の温床にもなりやすく、近隣からの苦情やトラブルに発展しかねないため、適切な管理や対処が必要です。

リスク3.不法侵入や放火などの犯罪

空き家の管理を怠ると、不法侵入や放火といった犯罪に巻き込まれる危険性があります。人の住んでいない家は「管理されていない」とみなされ、侵入者にとって格好のターゲットに。また放火による火災や器物損壊といった被害に発展する可能性もあります。

空き家は放置するほど犯罪に利用されるリスクが高まるため、定期的な清掃や照明の設置などで人の気配を示す工夫が有効です。

リスク4.固定資産税の増額

空き家を適切に管理しなければ、税金の負担が大幅に増える可能性があります。空き家が「管理不十分」と判断されると、「特定空き家」や「管理不全空き家」に指定され、固定資産税の軽減措置を受けられなくなります。

これにより、税額が最大6倍にも跳ね上がることに。空き家を放置すると前述したように建物の価値が下がるだけでなく、税金負担が増えることにもなりかねないので注意しましょう。

空き家活用のメリット・デメリット

空き家の活用にはいくつもの利点がありますが、その一方でリスクの負担は避けられません。ここでは空き家活用のメリット・デメリットを紹介します。

メリット

空き家を活用することで、以下のようなメリットが得られます。

  • ・建物の倒壊や犯罪のリスクを減らせる
  • ・景観や治安の改善につながる
  • ・家賃収入を取得できる
  • ・資産価値を維持できる
  • ・税金面の負担を減らせる
  • ・相続税対策になる
  • ・地域活性化に貢献できる

前項で示した放置リスクを回避できるだけでなく、新たな収入源になったり、特例の活用で負担を減らしながらコミュニケーションの場を生み出せたりするのは魅力の一つです。

デメリット

空き家を活用することのデメリットには、以下のようなことが挙げられます。

  • ・修繕や管理にコストがかかる
  • ・活用効果が得られにくい可能性がある
  • ・管理の負担が大きい
  • ・赤字のリスクがある

思い切って費用をかけて賃貸や店舗にしても、人が集まらずに短期間で運営が行き詰まることもあります。空き家の活用を検討する際は、収益性だけでなく将来性や手間の負担も考慮することが大切です。

空き家の活用事例7選

ここでは、空き家の活用事例を7つ紹介します。需要はもちろん、建物の状態や土地柄などから自身の物件に合った活用法を検討しましょう。

1.戸建て賃貸

空き家を賃貸として貸し出すのは、スタンダードな活用法の一つです。戸建てはアパートに比べて供給が少ない傾向にあるため人気があり、特にファミリー層が長く住んでくれるケースが多いことから、安定した家賃収入につながります。

ただし築年数が古い家は、修繕に多額の費用がかかることもあるため、家賃設定や回収期間を見極めることが大切です。

2.シェアハウス

シェアハウスは特に若者や単身者の需要があるエリアで人気があります。一軒で複数の入居者と契約できるため、戸建て賃貸よりも総家賃収入を増やせるのが大きなメリットです。

ただし入居者トラブルや短期退去リスクがあるため、運営ルールやセキュリティ対策を整えることが重要です。

3.福祉施設

空き家は、デイサービスやグループホームなどの福祉施設として活用することも可能です。事業者が長期で借り上げるため収入が安定しやすく、自治体の助成金や固定資産税の減免を受けられるメリットがあります。

ただしバリアフリー化や設備基準の改修が必要になる点や、賃料が一般住宅より低めになる点には注意が必要です。

4.コワーキングスペース・シェアオフィス

空き家をリノベーションして、会員制の共有オフィスとして活用するのも一つです。テレワークやフリーランスの増加により需要が高まっています。基本設備としてWi-Fiや電源、コピー機やプリンター、机や椅子などを揃えることが必要です。

会員が増えれば収益性は高くなりますが、軌道にのるまでには時間がかかる可能性が高いのが難点といえるでしょう。

5.店舗

空き家をカフェや雑貨店、美容室などの店舗として貸し出す方法もあります。立地や周辺ニーズを見極めれば、新たな雇用を生み出せるだけでなく、築年数がある物件でも「味のある雰囲気」として価値を活かせます。

ただし浴室など住宅用の設備は撤去し、業種に応じた内装リフォームが必要です。

6.トランクルーム

空き家を区切って貸し出すトランクルームとしての活用も注目されています。居住用ではないため水回りや内装の大きな改修が不要で、比較的手軽に始められるのがメリット。

一方で、住宅専用地域では許可されないケースがあること、利用者が安定するまでに時間がかかるため、短期間で高収益を得るのは難しいのがデメリットです。

7.コインパーキング

空き家を解体して更地にし、駐車場として活用するのも一つです。観光地や駅周辺など駐車需要のある土地なら安定した収益が見込め、将来土地を売却したいときにも比較的スムーズに立ち退きできるのがメリットです。

ただし、収益性は他の活用法より低めなため、暫定利用や資産を手放さずに保有したい場合に向いています。

空き家を活用する際の注意点

空き家を活用する際は、需要をよく見極め、かかるコストを事前にシミュレーションしておくことが大切です。ここでは空き家活用における注意点を解説します。

1.需要を見極める

空き家活用にはさまざまな方法がありますが、地域の需要を無視して進めると失敗の原因になります。例えば、単身者が多いエリアでファミリー向けの戸建て賃貸を始めても、入居希望者がなかなか見つからない可能性があります。

立地や周辺環境を調べ、不動産会社や専門家の意見を取り入れながら需要に合った活用方法を選ぶことが重要です。

2.コストをシミュレーションする

空き家をリフォームして貸し出す場合、初期投資と家賃収入のバランスをシミュレーションしておくことが欠かせません。リフォーム費用や設備改修費用がかかりすぎると、回収に時間がかかり、赤字になるリスクが高まります。

修繕費や固定資産税などのランニングコストも発生するため、事前に経営計画に組み込み、余裕を持って運営することで失敗を防げます。

空き家活用で使える補助金はある?

空き家の活用を後押しするため、国や自治体ではリフォーム費用や解体費用の補助などさまざまな制度が用意されています。

例えば東京都では、都内に所在する空き家の家財整理や解体について、補助金が交付される制度があります。
【参考】東京都空き家家財整理・解体促進事業

内容や条件は自治体によって異なるため、まずは利用できる制度があるか問い合わせてみましょう。

空き家の活用アイデアはいろいろ!迷ったら専門家に相談を

空き家の活用方法はいくつもあるため、地域の需要やコストを見極めながら自分に合った方法を選びましょう。迷った場合は不動産会社などの専門家に相談しながら進めると安心です。

活用法を検討した結果、売却に踏み切る場合は住栄都市サービスまでぜひご相談ください。

監修

佐々木総合法律事務所/弁護士

佐々木 秀一

弁護士

1973年法政大学法学部法律学科卒業後、1977年に司法試験合格。1980年に最高裁判所司法研修所を終了後、弁護士登録をする。不動産取引法等の契約法や、交通事故等の損害賠償法を中心に活動。「契約書式実務全書」を始めとする、著書も多数出版。現在は「ステップ バイ ステップ」のポリシーのもと、依頼案件を誠実に対応し、依頼者の利益を守っている。

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